アメリカ進出を考え始めると、必ず誰かがこう言います。「現地に詳しい人を見つけた方がいい」「日本語が通じる専門家が安心」。確かにそれ自体は間違っていません。ただし、そこで判断を止めてしまうと危険です。
良い人=良いパートナーではない
親切、感じがいい、レスが早い、日本語が通じる。これらは人としての評価です。でもビジネスの評価とは別です。現地パートナーに必要なのは、「良い人」であることではなく、あなたの目的に合った判断ができるかどうかです。
日本語が通じる安心感の落とし穴
日本語が通じることは大きな安心材料です。でもその安心感が判断を鈍らせることがあります。説明を鵜呑みにしてしまう。疑問を持ちにくくなる。「任せて大丈夫」と思い込む。
結果として、確認すべきことを確認しないまま進んでしまう。言語はあくまで手段です。重要なのは、中身と責任の所在です。
弁護士・会計士の「正しい使い方」
アメリカでは弁護士や会計士の存在が欠かせません。ただし、よくある誤解があります。「全部任せれば大丈夫」「専門家が判断してくれる」「言われた通りに動けばいい」。
弁護士も会計士も、判断材料を整理してくれる存在であって、最終判断をする人ではありません。
丸投げが一番危険な理由
「専門家に任せています」——この言葉ほど危ういものはありません。誰が何を判断したのか、どこまでが依頼範囲なのか、責任はどこにあるのか。これが曖昧なまま進むと、問題が起きたとき誰も責任を取らない状態になります。
健全なパートナー関係の作り方
①戦略の相談相手、法務の確認相手、数字を見る相手を分ける。②一人に集約しない。③それぞれに「どこまで聞いていいか」を最初から決める。④不利な話もしてくれるか、リスクを隠さないかを契約前のやり取りで見る。——期待しすぎない。任せすぎない。でも軽視しない。このバランスが鍵です。